是枝くんが「犬の飼い方」を相応に学んで実践しているところが見える場面。きちんと躾けられて飼い主といい距離感にある犬は幸せですよね。
対して坂井さんに飼われてる是枝くんは、経験的に飼い主の状態に敏感なところがちょっと悲しい癖ですよね。そこからご機嫌取りをするわけじゃないし、上っ面のご機嫌取りをされて喜ぶ相手でもないけれど。こういう弱者の心理が細かく描かれてるところ、すごく好きです。
そういえば、このあたりだとまだ公式に協力してるわけじゃないので警察から謝礼とか出てないんでしょうね。
黒幕の可能性に気付いた坂井さんが、強い怒りではなく半分諦めのような顔を見せているのも印象的。経験値が垣間見える気がします。
そして容疑者を見送る神崎刑事の静かだけれど熱くて真っ直ぐな目線もまた複雑な思いを感じさせます。描かれた表情から多くのことを読み取れることのすごさをあらためて思い知らされます。
暴走しそうになる是枝くんを止めるシーンは過去もこの先も何度か出てきますが、反応が変化していく様子も面白いところです。
こういうの書くのもちょっと恥ずかしいんですが…。坂井さんが是枝くんの後ろのソファに倒れこんだところ。ここが自分がこの漫画にもう一段階深く嵌り込んだ(w)シーンでした。理由は上手く言えないのだけど…自分的に、坂井さんという人物が腑に落ちたんではないかと思います。なので個人的に思い出深い回でした。