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2019年08月29日の記事は以下のとおりです。

最終回後、悪い猫についての覚書

  • 2019/08/29 20:29

ついに最終回…!!!

の感想の前に私が勝手に疑問に思って勝手にすっきりした笑い猫の件についての覚書です。たいしたこと書いてないですけど。とっちらかってますけど。いつもか。
ここで引っかかってしまって坂井さんと是枝くんの最高のラストを心から味わえなかったんだ!憎い!勝手にすっきりしたのでこれからじっくり味わうとします。
覚書なので読まれたかたがどう思われようと知ったこっちゃありませんが、念の為注意書きを。

■疑問でぐるぐるしている状態をそのまま書いたため誤解されそうですが、公式様を貶す意図は欠片もありません。むしろ、私は自分を先生信者だと思ってます。本音しか言えない先生褒め殺し選手権とかあったら大喜びでエントリーします。体力が持つ限り語れる自信あります。でも気付かないとこでぶん殴ってたらごめんなさい…。
■笑い猫について書いてますが「中学生時代からの苦労が実って本当によかった!これからお幸せに!」と思われているかたにはストレスになるだけだと思うので。読まないほうがいいのでは…と思われます。
■でもそう思ってない人でも全然すっきりしないと断言します。

 

きっかけはおとぎ話です。このあたりからしばらく先走って生まれた色々な疑問点を友人たちと話しましたが、後々納得いく形で描かれたので解決済です。個人の受け取り方があるから自分のことしかわかりませんが、少なくとも私は納得してます。笑い猫に関して以外。

最終章の感想でものすごいがんばって悪い猫がどうにか事件の裏に絡んでないかを妄想をしていたのですが(それ自体は楽しかったです)そういう発想に出たのは一応理由がありました。書いてないことを脳内で膨らませてしまうため国語の成績がいまいち微妙だった私の癖でもあります。そのまんまだな。

蘇芳退治の目的が明らかになるまで、猫ってわかりやすい是枝くんの悪いライバルポジションでいたじゃないですか。世の中にも是枝くんにもひどいことをたくさんしている。それ全部、蘇芳退治につながってるかというとそうじゃない。どう考えても愉快犯だったりすることも多々。

おとぎ話のところを読んで、え、話盛ってない?と思ってしまったわけです。実際、信じるか信じないかは…とか言ってたし。ひどい実害のあったヴァルちゃんと同列にするほど竜二ひどい目にあってるか?いや、そりゃあとんでもない父親だけど、キミ、いじめっ子より正義の味方健太郎くんのが嫌いなタイプのガキだったんでしょ?(メタ視点でこのあたりが描かれた時期とは着地点が変わった可能性が大きいが、猫ママの「痩せちゃって」から考えて整合性は保たれていると思われる)抑圧されてる一般的な子とはちょっと違くない?何より事象とメンタルの関係がとにかく微細に作られているこの作品で、その理由ってちょっとぬるめじゃない?そして明確に蘇芳をバグと言い切ったヴァルちゃんが持つ怒りと同等のものを持っているようには見えない。

真っ直ぐ復讐のために道も踏み外す…と考えるには、そうじゃない要素が散りばめられすぎている。時々描かれるボーダーラインを超えてる姿、ごくたまに覗く他人に見せるためじゃない素顔。食えない人間だという姿も何度も描かれている。飛行機の中とか、赤城さんを追い返したときとか、仮想通貨のときとか。でもはっきりは描かれてないから、どっちにも受け取れる。スカッとする逆転は犯罪者側でいると味わえないと言った是枝くんに対する真顔は「犯罪者でいるのは理由があるのに」と素直にも受け取れるけれど、真っ直ぐに光の道に向かおうとしている正義の味方に対する拒絶反応とも取れる。今見せてる姿をそのまま受け取らせないように描かれているとしか思えない。でもでも私がそういうフィルターで見てるだけ???わからない!!

今までの悪事が技術を蓄積する過程だったとしても許されることではない。反省した是枝くんに対して反省の色はない。でも別に反省もしなくていい。猫が罰せられるのを望んでいるのではない、彼が逃げ切る物語ならそれはそれでいい。ただ、そもそもそれらについて猫自身はどう考えているの?そこが一切出てこない。なんでなの!?

そして最終回。完結というからには、実は…なんていうアフターストーリーがあるとは思えない。猫が悪い猫だったら彼の考えが明確になると思っていたけれど、そうじゃなかった。本当に素直に読めば「中学生時代からの苦労が実って本当によかった!これからお幸せに!」で全然OK。成り立つ解釈。ついでに坂井さんと是枝くんの物語の本筋に、猫が実際どう考えているかはあまり必要がない(是枝くんをストーキングすることは必要)。

でも待って、蘇芳という巨悪を打つためだったとして、過去の犯罪行為を大きな目的の前の些事だと考えているとしたら、それは父親がしてきたこととどう違うのか。それに気付いていない…なんてことはないと思う。だとしたらますます父親と同じなのでは。

気持ちが悪い!全てにおいてどっちにも受け取れる!お前の本心はどこにあるんだ!!あと神崎!お前の狂犬の勘に期待してたのに!!!

…で、ふと思い出した7巻の神崎に目撃された場面。笑い猫が名前の通り笑いを残して消える場面。ヴァルキュリア=戦死者を選ぶもの。笑い猫≒チェシャ猫。あれ…名前の通りじゃね?なりきるのが上手いと描かれている猫、なりきる=自分を消して相手を透かしている?なりきれる猫がヴァルちゃんの怒りになりきっただけ?だから曖昧な印象になっている?もしそうだとしたら、透明人間であることから脱した是枝くんとの大きな対比なのでは?

……などとちょっと飛躍しすぎとも思える考えにまで至ったのですが、もちろん答えなんて書いてないし正解はわからないです。ただ、あ、そうか、多分これは読者によってどちらにも受け取れる姿でいいんだ…読者を透かす猫は本心が描かれないのが最適解なんだ。て納得したわけです。ほら、この飛躍っぷり!でも私はそれがいちばん腑に落ちました。

まあもしかしたら私が深読み読者用に仕込まれた悪い猫トラップに派手に引っかかっただけかもだけど!

てことで、最終回の感想はまた後で書きます。仕事しなきゃなんだ。なんかいっぱい来たんだ…。

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